ワイナリーを運営していると、「樽は使いますか?」とよく聞かれます。
千葉ワイナリーでは、樽を使うことでワインがより美味しくなると判断した場合に使用しています。
では、樽を使うとワインはどう変化するのでしょうか。
ワインを造るうえで樽を使うタイミングは、主に「発酵時」と「熟成時」の2つです。
1.発酵時
現代の醸造ではステンレスタンクや樹脂製タンクが主流ですが、木樽で発酵させる方法もあります。
樽には225L程度のバリック(小樽)から、1000Lクラスのフーダー(大樽)まで多様なサイズがあります。
樽は繰り返し使うことで風味や蔵内酵母が定着し、ワイナリーの伝統的なスタイルを造り上げると考えられています。
また、木樽は密閉容器ではないため、発酵中に酸素がゆっくりと供給されます。これによりタンニンが柔らかくなるなどの効果が得られます。
2.熟成時
熟成容器としては、主に225Lのバリックや500Lの中樽が使われます。新樽と数年使用した樽を組み合わせるなど、使い方はさまざまです。
新しい樽ほど木の香りや、樽由来の甘味・タンニンを多く抽出できます。「新樽100%熟成」のワインは、果実味とは異なる木樽特有の甘さを感じられます。
さらに、熟成期間中にも木を通じて微量の酸素が供給され、酸化熟成が進みます。
これにより、ワインの味わいは丸みを帯び、タンニンが穏やかになるなど、より柔らかな仕上がりになります。
ワイン造りにおいては、原木の産地や樽の焼き方によって使い分けることが一般的です。
千葉ワイナリーでは、収穫した葡萄の状態に合わせて味わいを設計しています。
木樽は風味が強いため、香りが繊細なワインに使うと個性が損なわれる「樽負け」のリスクもあります。そのため、ワインのポテンシャルを見極めたうえで、個性を引き出す樽を選別しています。
実は、初年度は葡萄の状態が予測できなかったため、当初は樽熟成の予定はありませんでした。
しかし、素晴らしい葡萄生産者との出会いにより品質の高いワインができる見込みが立ち、急遽樽熟成を決定しました。
現在、木樽熟成を行った2アイテムを9月以降の発売に向けて準備しています。
とても良いワインに仕上がりましたので、発売をお楽しみに!


千葉ワイナリー
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